「焼芋大会」とマッチの使い方実習

12月3日(土)

 師走早々に、市内5ヶ所の全学童に在籍している児童約330名の内、1年生から6年生までの80名と職員職員15名が参加し、中新田虹の子クラブの園庭にて焼き芋大会を開催しました。

 登所してきた児童から順にマッチで新聞紙に火をつけるところを見せて、実際に持たせて練習から始めました。80名の児童の中で、経験している児童は4~5名しかいませんでした。おっかなびっくりで、
不安はあるけれどやってみたい児童達、上手にできると、皆、本当に嬉しそうでした。

 登所してから大声で泣きじゃくっている女の子がいて、私が声を掛けに行きました。私が「家へ帰りたいの?」と聞くと首を横に振ります。

「焼き芋をしに来たんでしょう?したくないの?」と私が聞くと首を振り、泣きじゃくります。
「何年生?」
「1年生・・・」
「そう。もうすぐ2年生になるね。泣かない!!新しく1年生が入って来て、泣いていたら”おかし~い”と笑われるわよ。いいの?」
また、首を横に振ります。
「いらっしゃい!!マッチやろう!!」と連れて行き、やって見せたらすぐに出来て、
笑顔でみんなの中に消えていきホッとしました。

 「マッチ」を使用するにあたり、まず「火」の起源は何処からであるか?歴史を一緒に考えさせました。「マッチ」に至る由縁、災害が起こった場合は、マッチが真価を発揮する事、しかし、
『火の用心 マッチ一本 火事の元』と言う言葉があるように、勝手に使ってはいけない事、必ず
家の人と一緒に使用する事、等指導しました。

 次に、全員に今日の注意事項を話して、「さあ、私のドラえもんのバックから、何が出るかな?」全員が、興味津々に見ています。取り出したのは”りんご”。「これは私の妹から送られてきた八戸のリンゴです。」と伝えると、「リンゴの名産地だ~」と声がたくさん出ました。

 果物ナイフを出して、手をクルクル回して皮むきを始めました。今このように皮を剥ける人が少ないとの事。やって見せて、家で両親と経験してほしい、リンゴでなくても、なんでも挑戦して”やろう”と
意欲を持って欲しいと思い、そのきっかけ作りです。

 手品を見ているかのような声援をもらいましたが、残念!!ギリギリのところで皮が切れてしまいました。それを大郎先生に食べさせたら、子どもたちからも「食べたい!食べたい!!」の合唱でした。皮には食物繊維やビタミンCなどの栄養がたくさん入っています。家で皆、食べるでしょうか?

 結局リンゴは三個剝いて、一人につき、親指より小さくなりましたが切ってあげて、一番にさっき泣いていた子に私からご褒美としてあげると、その女の子は、ジャンプして喜び、それを見ていた
4年生のお姉ちゃんが「さすが!!園長先生、すごいね!!」と言ってくれて、本当に良かったと、私も疲れが飛びました。

もう一つ、タオルと手ぬぐいの名前と歴史、使い方。これも真剣に聞いてくれました。
私が子どもたちに伝えてあげなければならない事、生きる知恵。
「焼き芋大会」は多くの子どもたちが集まり、それを伝える貴重な時間です。

 帰る時、「園長先生、今日はありがとうございます。知らない事をたくさん教えてもらえて、楽しかったです。」と言って来る児童が何人もいて、私の役目を少し果たせたかな?と、私はとっても充実した時間になりました、子ども達が家に帰って、この日のことで家族の会話がはずんだら、もっと意義があるなと考えています。