新型コロナウイルスの影響により、3年間中止せざるを得なかった岩手課外活動をやっと開催することができました。皆様、駅までのお見送りをありがとうございました。
新宿駅迄のロマンスカーは一車両貸し切り状態で、ゆっくり移動できました。突然車掌さんが来られて、先頭に座っていた私に「小田急線のカードを子ども達にあげたいのですが・・・」と仰ったので、「是非欲しいです!」とお伝えすると、笑いながら「乗ってくれてありがとう!」と一人ずつ言葉をかけながらカードを配ってくださいました。温かな触れ合いと、良い記念品をいただいて、早速特別な思い出ができました。
バスタに着くと、いつもよりも空いていて助かりました。毎回この夜行バスに乗る直前になると、「お腹が空いた~」と言い始めるので、今回はパンを人数分用意しておいて、私も含め乗車前に補給しました。
22時20分発の盛岡行きが2台ありややこしかったのですが、無事乗車することもでき、満席のバスが出発しました。
バスに乗ると、バスの前方がとても寒く、2列目に座っていた私も寒さで眠れず、子ども達が風邪をひかないか心配でした。一列目に座っていた子が「寒い寒い」と言って半べそをかいていたので、私の上着を脱いでかけてあげ、今度は隣の子が寒そうにしていたためひざ掛け用のタオルをかけてあげ、更に3列目の子が寒いと言い出したので私のリュックからタオルを取り出してかけてあげると、温かいと言って笑顔で眠りについたので安心しました。
予定よりも少し遅れましたが、6時過ぎに盛岡駅に到着しました。車内が寒かったため風邪をひかせたのではないかと内心不安だったのですが、みんな発熱することもなく元気な様子で安心しました。
盛岡は24℃の朝です。道の駅 石神の丘に向けて出発すると、岩手山にかかるように大きな虹が現れて、私達を迎えてくれているようでした。
全員から希望を募り、コンビニでおにぎりとサンドイッチを購入し、石神の丘に到着しました。顔を洗い、歯磨きをして、広場にテーブルとイスをセッティングしたら、全員で朝食を食べました。食べ終わったらバスに戻り、八幡平に向けて出発です。予報では曇りのち晴れになっていますが、八幡平市の観光協会のホームページではライブカメラで山頂付近の様子が見られるようになっており、その映像では雨模様。とにかく行ってみようと出発しました。緑の素晴らしい色に感動し続けでしたが、更に道端を何かがぴょんぴょんと横切りました。なんと、ニホンカモシカが道路を横断したのです。この珍しい出会いにも感動しました。
頂上付近では生憎の雨と霧で、山頂付近のレストハウスでトイレ休憩と買い物を楽しんで下山しました。
10分程度下山するとすぐに青空と白い雲と八幡平市の街が車窓に映り、素晴らしい景色の中「岩手県立こどもの森」へ向かいました。ちょうど昼時のため、スーパーマーケットに寄ってもらい食べ物を調達しました。
子どもの森に到着すると全員で集合写真を取り、昼食を食べて、14時半頃まで館内で思いっきり遊びました。八幡平が雨だった分を取り戻すように遊び、楽しんだ様子でした。2023年は子どもの森開設20周年だそうで、同時にこの岩手課外活動の歴史の長さも感じました。
野田村の「国民宿舎 えぼし荘」には17時頃に到着しました。そこからお風呂に入り、18時頃に夕食です。畳の大広間を用意してくださっていて、座布団に座っての食事は子どもたちも少し難しかったのか、こちらも勉強になりました。
食事の後は反省会です。皆、思い思いの反省や感想を述べ、私が「アイスが食べたい」と言い出したものですから、職員が全員分ロビーで買ってきてくれて、最後はアイスを食べながら明日の海水浴の確認などをして反省会を終了しました。就寝前に少し宿舎の外に出て、星空観察をしました。一度目を閉じてから皆で空を見上げると、満点の星空が。天の川もくっきり見え、流れ星を見ることができた子も。空気が澄んでいて、あたりの明かりも少ない環境だからこその体験でした。
皆元気です。風邪をひくこともなく、本当に安心して一日を終えました。
園長 米田記