朝、セミの声で目が覚めました。朝日が眩しく、天気が良くて安心しました。
知り合いに連絡をしたら、本日はウニ獲りの予定なので子どもたちを連れて見学に来ないか、と誘われて「ありがたい!」と思いました。
朝食はバイキング形式で、子どもたちも粗相をすることなく先生たちの話をよく聞いてしっかりと食べていました。
食事を終え出発の前に、「ウニ獲りの見学に行く」と伝えると大喜びの様子でした。迎えに来てくれた三陸観光バスに乗り、えぼし荘を下ってすぐの「下安家(しもあっか)」という漁港に向かいました。個々にテントが並びその中でそれぞれウニの殻から棒で身を取り出す作業をされていて、昨年久慈の漁港で見た光景の個人バージョンでした。一番奥にあったその知り合いのテントに行くと迷惑がらずに快く迎え入れてくれて、子どもたちも興味津々で覗き込んでいました。すると、殻から外したての美しく輝く黄色い身を一口ずつ食べられるように分けてくれて、子どもたちに食べさせてくれました。苦手だそうで敬遠する子も多かったですが、食べられる子は目を輝かせて、獲れたての生のウニを口に入れた瞬間「美味しい!」、「すごい!!!」と感動の声が挙がっていました。海の目の前の作業場だったため、海を眺めて過ごしている子もいて様々でした。作業の邪魔になってはいけないので、早々にお礼を言い待ってくれているバスに乗り込もうとしたら、なんとバスが故障してしまい動かなくなってしまったそうです。代わりのバスが来るまで少しの間待って、その後舟渡海水浴場に向かいました。
舟渡海水浴場に到着してみると、引き潮で海水浴場に海水がありません。昨年も引き潮でしたがそれ以上でした。それに、いつも使っている海の家がお休みで入れませんでした。それでも屋外にシャワーがあり、着替えもトイレの中でできそうだったため、海水浴をスタートしました。
果たして水がなくてどうなるやらと思いましたが、潮が引いて干潟になっているところに魚やカニやヤドカリなど、様々な生き物がいたようで、いつもよりも捕まえやすいのか大漁だったようです。生き物を探す子、少し離れた海水があるところで泳ぐ子、海藻を集める子と思い思いに楽しんでいる様子でした。11時半を過ぎた頃、えぼし荘で用意していただいたお弁当を木陰で食べていると、徐々に海水が満ちてきて、潮の満ち引き、自然の現象を学ぶことができました。
昼食を食べて、午後も少し遊び、シャワーを浴びて帰り支度をしているところに、日刊新聞「岩手日報」の記者の方が来られて、取材が始まりました。私の知り合いが岩手日報の方にこの課外活動のことを話してくれたそうで、この課外活動を取材させてほしいとのことで、ありがたいと思いました。
この25年の故郷づくりの活動を他の皆様にも知ってもらいたいとのことでこの活動の由縁や理念などのお話をさせていただきました。そこから午後の活動に帯同され、子どもたちの遊んでいる様子も含め熱心に取材していただきました。26日(土)の朝刊に掲載されるそうなので、事務の方からも連絡がくるかと思いますが、その際にはご協力をお願いします。
お話をしている中で、25年間続けてこられたのが、親元を離れて大きな経験をして帰ることに共感していただき、送り出していただいた保護者の方々とのつながりがあったからこそだと再確認することができ、大変ありがたい時間でした。
海水浴が終わってその後は、以前この課外活動でも利用していた「苫屋」という宿泊施設で、南部の曲がり屋と呼ばれる建物に向かいました。コロナ禍以降泊まれる人数が少なくなってしまい残念ながら課外活動では宿泊できなくなってしまったのですが、囲炉裏を囲んで過ごす時間は特別です。冗談でも何でもなく、本当に電話が引かれていないため、予約をするには手紙のやり取りでのみという、本当にユニークな施設です。
表から曲がり屋を鑑賞して、ここに来たもう一つの目的地に移動しました。曲がり屋のすぐ向かいにある川で川遊びです。道路を渡ると安全に川に降りられるようになっていて、足首程度の深さのためサンダルのまま川に入っていくと「冷たーい!」と大喜び。岩で不安定な足場を転ばないようにどう歩くか、これも勉強です。短時間の川遊びでも普段はできない遊びで満足してくれたようで、中にはこの時間の中でも何匹も生き物を見つける子もいました。
川から上がると、今度は数分バスに乗って「アジア民族造形館」という施設に到着しました。ここでも南部の曲がり屋が展示されていて、運の良いことに施設の中を無料で鑑賞させていただきました。昔は囲炉裏があって、父が座るところ、母が座るところが厳格に決まっていたこと、土間では冬場の作業をしたり、子どもたちが遊んだり、炊事をしたり、時には餅をついたりと様々な用途があったこと、昔は更に馬も一緒に生活をしていたことなど、私が幼い頃に曲がり屋で育ち体験したことを伝えることができ、子どもたちも真剣に聞いてくれました。
このアジア民族造形館には南部の曲がり屋の他にも、タイの民族の高床式住居や、土間式住居なども鑑賞できる施設で、今日は外から鑑賞しました。
流石に海水浴、川遊び、古民家鑑賞など盛り沢山の様子で子どもたちも疲れているかと思いましたが、えぼし荘に帰る前に野田村の「のんちゃんパーク」という公園によると、まだまだ元気に遊具で遊んでいました。それでも負担を考慮して早めにえぼし荘に帰り、ゆっくり入浴をして翌日の準備をし、夕食を食べました。えぼし荘での最後の夜ということで、子どもたちも部屋を行き来し、お菓子交換を楽しんだようです。
21時に消灯。子どもたちが寝入るのもあっという間でした。明日はいよいよ岩手を発ちますが、最後まで思う存分楽しんでもらいたいと思います。