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思いもかけず


19年前に交通事故で母と妹を亡くした二人の孫の兄の方が、
結婚式をグアムであげるということで、招待されました。
成田空港から、結婚する2人と弟と私と、4人で
グアムに出発しました。
23歳になる大学生の弟(孫)と並んで座り、
晴天の素晴らしい海と雲を眺めながら、楽しい時間を過ごしていました。
機内食の時、2人で「何を飲む?」と相談し
「赤ワインにしよう」と、食事を運んで下さった女性CAの方に
「赤を2つ」と頼みました。
その際、「孫なんですよ」と一言いうと、
「え~、お友達かと思いました。」
「良くそう言われます。飲み友でもあって。
幼い時に交通事故で母を亡くして、2人は私が育てました。
上の孫がグアムで結婚式をするので、その旅行なんです。」
「それは、素晴らしいですね。
御苦労が実り、こんなにご立派なお二人になられて、
宜しゅうございましたね。楽しんで下さい。」
と、赤ワインをもう1本追加、粋な計らいをして下さいました。
嬉しく思いながら、2人で美味しくいただきました。
すると、別なCAさんが来られて
『米田様、お孫様のご結婚、おめでとうございます。
心温まる素敵なお話を伺い、こちらまで幸せな気持ちで一杯になりました。
ありがとうございました。 乗務員一同』
と、書かれたメッセージカートと
包装されたプレゼントまでいただきました。
「乗務員が泣いているので『どうしたの?』と尋ねましたら
『米田さまのお話を伺って感動した』と申しまして、
・・・私達の気持ちです。どうぞ、良い結婚式を、それから
良い旅になりますように・・・」
と。
思いもがけず、本当に嬉しい心遣いと気遣いをいただきました。
「ありがとうございます。」
と、お礼の代わりにそっと私の名刺をお渡ししたら
「やはり園長先生でいらしたんですね。
良い旅をなさって下さい。」
と、ジュース2名分と、
航空会社の名所のシール入りの素敵な折り紙袋を下さいました。
機内で現地に向かう中、これまでの様々なことが想い出され
(よくぞここまで良い大人に育ってくれた・・・)と、
ひとり涙を流して、思いにふけっていました。
孫の結婚式に思いがけず、全くご縁のない方から祝っていただけるとは
想像もしていませんでしたし、
私自身が乗務員の方々からたくさんの『愛』をいただき、
最高の結婚祝いとなりました。

乗務員の皆様、ありがとうございました。
皆様も安全にお仕事を遂行されるとともに、
同じ子育てしなければいけない女性として恙ない日々を送られ、
皆様に安心安全な旅を提供して下さることを心より願っております。